〈 伊予小紋いちよう 〉手付け型染め袱紗
江戸時代から受け継ぐ伝統技法で、職人がひとつひとつ丁寧に手仕事で仕上げました。裏表それぞれ意味や物語のある紋様に、日本伝統のお色。もちろんすべて正絹(絹100%)ですので、和紙で包み桐箱に納めて、大切にお届けいたします。
● 紋様 表:鯛(たい)
伊勢型紙 錐彫。その名から「おめでたい」「祝いたい」に通じ、日本では鯛は神様へのお供え物とされることもあり、慶び事の席でよく目にする縁起物です。
● 紋様 裏:霊峰石鎚(れいほういしづち)
伊勢型紙 突彫。「彫師 那須恵子氏」と「小紋師 德永早映」が共同開発した「伊予小紋 いちよう」オリジナル紋様です。
工房がある愛媛県西条市は、西日本最高峰 石鎚山の麓に位置しています。人々は古くから山岳信仰のお山として、共に生きてきました。石鎚山への感謝を込めて、7つのモチーフ(天狗岳・鎖・小槌・法螺貝・笹・ヤツデ・うちぬきの水紋)を表現しました。
● お色:紺鼠色(こんねずいろ)
※ 画面上で見ると、お色味が若干異なる場合がありますが、伝統色の味わいと、愉しんでいただけますと幸いです。
● 用途:慶事用
袱紗でのし袋を包みお持ちし、お渡しする際は折りたたみ、たたんだ袱紗の上にのし袋をのせ、そっと差し出します。お相手の気持ちに寄り添う、日本らしい品のよい心づかいが伝わります。
● 「江戸小紋」のお話
江戸時代 武士の裃の模様付けから発展した着物を染める伝統技法で、無地に見えるほど柄が細かいのが特徴。現代では機械印刷が多い中、本物の江戸小紋は彫師(型彫職人)が彫った「伊勢型紙」を使用した型染めであり、型を彫ることも生地を染めることも、全て熟練した職人の手仕事でつくりだされています。
● 「伊勢型紙」のお話
伊勢型紙は、三重県鈴鹿市白子・寺家周辺の彫師(型彫職人)により、柿渋で加工した美濃和紙に、彫刻刀で図柄を彫り抜いてつくられます。染色同様非常に高度な技術が必要で、国の重要無形文化財にも指定されています。「引彫り」「突彫り」「道具彫り」「錐彫り」の4種類の技法があります。
● 「伊予小紋いちよう」のお話
江戸小紋 型染め最後の渡り職人といわれた親方(藍田正雄 氏)から受け継いだ江戸小紋に、職人(小紋師 德永早映)の故郷、愛媛県西条市への想いを込め「伊予小紋」と命名。「いちよう」は「銀杏・一様・一葉」を意味します。銀杏は世界最古の樹木の一つで丈夫かつ長命。一様に揃った美しい文様で、一葉一葉丁寧に染めていき、永く次の世代も、その先も愛され続ける確かなものづくりを目指します。
¥11,000